2014年4月6日日曜日

第六回新宿屑句会 結果発表ぉ!(^〇^) …その2

1点~無点句はこちら! 力作揃いです。

どうぞご堪能くださいませ( ^ω^)♪


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03.睦む雲去りレグルスの真っ裸(梶原由紀)…1点


○大変いいです。春の空にまばゆく輝き始めたレグルス。それを真っ裸と表現したのが詩的です。そう、レグルスは星の名前ですよね。これが分からなかったので皆さんとらなかったのかなと思いました。皆が知ってる星の名前だと伝わったかもしれない。明星とか。でもここはレグルスを使いたかったんですよね。分かります。(小笠原玉虫)


09.チンピラに刺されたような木の芽時(北大路京介)…1点


○チンピラと木の芽時の響き合いを買いました。チンピラを刺していれば特選に推していたと思います。(天宮風牙)
△風牙さんに同意! わたしも刺されてしまったほうがいいような。こういう悲劇が、春にはまたとてもよく似合います。刺されてドシャッと崩れ落ちる方もまたチンピラで、その背中にどんどん花吹雪が降り積もってゆくのでした。(小笠原玉虫)


10.雛祭晴れて戸籍に×印(紫蝶)…1点


○離婚は不幸なことと決めつける時代は終わりつつあるのかもしれません。(藤井雪兎)
△いいですね。これは晴れやかな気持ちで離婚してそう。夫と別れてワンルームで一人暮らしというかたちで新生活を始めた元妻。結婚したときも実家から持ってきた雛人形を、そうだ出してあげましょうとがらんとした部屋に麗しく飾り付けてせいせいした気持ちでいる姿が目に浮かぶようです。キミの未来に幸あれ。(小笠原玉虫)


16.木の芽時乳差す指の丸さかな(なかやまなな)…1点


○いろいろな解釈の仕方があると思いますが、『指の丸さ』という所から、ガールズラブ(女性同士の恋愛)を想像しました。木の芽時は、精神状態が不安定になりやすい季節とも言われています。こういう時に、陥った禁断の関係。少しどきどきします。(鈴木桃宙)
△上記↑桃宙さまの評、面白いですね! 成る程、ガールズラブ。わたしは育ちのよい男の愛人というふうに読みました。貴族っぽいたおやかな指なのかなと、男なのに。色白でふっくらした、お坊ちゃん育ちの愛人。これは詠み人の自解を伺ってみたい。(小笠原玉虫)


19.独り身や山羊啼く度の春愁ひ(小笠原王虫)…1点


○山羊の鳴き声って切ないような気にさせられる事がありますね。独り身の寂しさと
春愁と山羊の鳴き声、3点の相乗効果が素晴らしいです。(紫蝶)
△田舎で、いつまでも嫁さんを貰えないまま四十七歳くらいになっちゃった男性の景かなと思いました。こののんびりした雰囲気は休日でしょう。しかも、日曜の十六時くらいって感じがします。日が傾きかけている。ああ、休みも終わる……メェェ……あ、ふと、さみしい。これは物憂いですね。(小笠原玉虫)


22.春嵐着ぐるみの中真っ裸(紫蝶)…1点


○全裸であることを周りは気づいていないというシチュエーションにひかれました。握手をしても真っ裸、子供に手を振っても真っ裸、かわいいポーズをとっても真っ裸、ボクならなにかするたびににやにや呟いちゃいますね、着ぐるみの中で♪(タケウマ)
△これはスゴい。スゴい句です。着ぐるみの中真っ裸! 何という発想かと思いました。着ぐるみが完全にアリバイになっています。でも、可愛いその姿の中は真っ裸。こんなやつを子供に触れさせるのはいかがなものであろうか、などと義憤にすらかられそうになります。この不道徳感最高。(小笠原玉虫)


27.うずくまる蝶のこめかみ思い出し(十月水名)…1点


○昆虫の蝶なのか化粧してる夜の蝶なのか。後者だと思って、殴ったか殴られたか。
とにかくテンプルパンチ食らったんでしょう。トラウマになってるのかな。(北大路京介)
△蝶のこめかみとは、、、と考えてこんでしまいました。が、この雰囲気、好きです。(なかやまなな)
△こちら、自分では意味が分からないなと思っていたのですが、京介さんの評面白いですね。DVを受けている水商売の女性の景とすると、悲しく、また生々しい作品です。お酒の匂いがしてくるようです。(小笠原玉虫)


35.おちんちん欲しがる裸の女の子(パラレル)…1点


○挿入してほしいのか、それとも自身につけたいのか。前者だったら、正直、取りたくありませんが、後者だったらすごく良い。「欲しがる」の意味をどう捉えたかによって、女性同士の恋愛という見方もできますね。女性目線で、裸の女の子を見ている戸惑いと、罪悪感。愛する女性の女性器に、一番感じる場所を入れたい。擬似性器では物足りない。いやらしさの中にも、そんな切ない思いが伝わってきました。(鈴木桃宙)
△あ、そうか、挿入してほしいとも確かにとれますね。わたしは小さい女の子が、どうしてわたしにはお兄ちゃんみたくおちんちんないの!って言ってるってことなのかなと思っていました。うむー。確かに挿入してほしいって意味だったらやだなぁ。俳句としては「で?」って問い返したくなる感じ。幼女だったら俳句として成り立つと思うけど、皆様はどうお考えでしょうか。(小笠原玉虫)


54.暖かくなって秋の服を着ている(木曜何某)…1点


○服装で心の内面を表現している。(前田獺太郎)
△分かる。わたしもあまりおしゃれさんでないので、秋の服と春の服は一緒だったりします。ほんとは春はもう少し明るい色とか着たいんですけどね。(小笠原玉虫)


04.エロ本をママがみつけて春の雷(小笠原玉虫)…無点


△はい、わたくしのです。うそぉ!? 無点!? ちょういいと思ったのにぃ!! ピカッゴロゴロゴロ…ってなってるんですよ? 息子のエロ本見つけたママが。漫画的で非常に屑句会っぽい句と自信満々に出させていただきましたのに、賛成者がひとりもいらっしゃらない。顔洗って出直してきますorz(小笠原玉虫)


13.眩しいぜ掴まされた斜面林(前田獺太郎)…無点


△あらまぁ……騙されて、いい土地と思って、使い道のなさそうな斜面林を掴まされちゃいましたか……。何とか無事に処分出来ることを心よりお祈り申し上げております。(小笠原玉虫)


23.彼来ればナンバー5に着替えをり(パラレル)…無点


△マリリンモンロー!! (なかやまなな)
△いいですね。恋人は合鍵を使って部屋に入ってくる。自分はナンバー5だけをまとった姿で、あら、来たの? くらいに余裕を持ってベッドに横たわっているのでしょう。けれどほんとは待ちわびている。この心の綾がいいですね。(小笠原玉虫)


24.妄想あれこれ膨らむ木の芽時(文月さな女)…無点


△妄想「の」に敢えてしなかったのは何故なのかな? 定型になることを避けたかったのかな? そこちょっと気になりました。春にいろんなことを考えて悶々とするの楽しいですよね。春の危ういわくわく感にわたしも胸を膨らませました。(小笠原玉虫)


25.春夕焼け部屋のカーテン閉めました(圓哉)…無点


△ちょっとさみしい感じが漂っていていいですね。わたしの住んでる地域では、日没を知らせる音楽が夕焼け小焼けで、町のスピーカーから流れるのですが、あれ、日曜なんかに聞くと妙にさみしい気持ちになるんですよね。あれが聞こえてきて、ふと立ち上がってカーテンを閉める。そんな光景を想起しました。(小笠原玉虫)


26.侍にエスプレッソとワッフルを(鈴木桃宙)…無点


△撮影の合間の休憩の景かなと思いました。はいカーット、そしてお侍姿のまま、ワッフルにかぶりついてエスプレッソを流し込む。もしかしたら休憩時はワッフルとエスプレッソと決めている大物俳優なのかもしれない。高○英樹で脳内再生されました。(小笠原玉虫)


28.ピーコ屋のあんちゃん僕はここです(前田獺太郎)…無点


△ピーコ屋って分からなくてググってしまいました。成る程、海賊版の販売屋さんか~。僕はここですってなんだろ、ピーコ屋さんに見つけてほしい? 海賊版が欲しいということかしら。うむー。ぼったくられそうなムードが漂ってますね。(小笠原玉虫)


33.地鶏ではうまく撮れない風邪を引く(圓哉)…無点


△「地鶏」と「自撮」をかけたのかな。これは故郷に複雑な思いがあるひとって感じがしますね。風邪ひいて心細いんだけど故郷のものはなーんか拒絶したいぞ、みたいな感じかなと。深読みしすぎでしょうか……。(小笠原玉虫)


34.コーヒーどんどん苦くなり町に可愛い子増える木の芽時(木曜何某)…無点


△春、明るい色のお洋服のお嬢さんたちが街に溢れる。苦めのコーヒー(エスプレッソかな?)を飲みつつ、窓からそんな往来を見てるのかなと思いました。もしかしたらそんな春の景を苦々しく見つめているのかもしれません。春は華やぐからこそさみしさも浮き彫りになる季節。そんなことを考えました。(小笠原玉虫)


37.木の芽時両手付かせて突く突く突く(小笠原王虫)…無点


△王虫せんせい暴走しておりますね(笑)。けれど個人的には勢いがあって大変よろしいと思います。満開の桜の下での青姦ですねこれは。(小笠原玉虫)


38.冴返り薄き乳房に脈走る(梶原由紀)…無点


△景が美しいです。(なかやまなな)
△これはうつくしい。寒さをこらえて全裸でいる景と詠みました。しかも、性的な光景ではなく、それこそ絵画のモデルをしているように思います。恥ずかしくなんかないぞと描き手をきっと睨み返している少女の姿が目に浮かびます。ちいさな膨らみに青い血管がうっすら透けていることでしょう。(小笠原玉虫)


40.馬はぱかぽこかわずはがっこぴょんと跳ぬれば春の来て(琳譜)…無点


△リズムが都都逸みたいで楽しい。。童謡みたいな世界観が可愛らしいです。そういえば昔大宮駅の真ん前でお馬を引いてる人を見て仰天したことがあります。ポニー? かなり小型の馬でした。お馬は春がよく似合いますね。(小笠原玉虫)


44.掻き分けて弄つて濡れて木の芽時(紫蝶)…無点


△これはエロい。「え? 春の山の景ですけど?」なんて、しらばっくれてはいけません。女性の陰毛はうつくしい。大事なことなので再度申し上げてみました。(小笠原玉虫)


47.誰よりも気付いて早い木の芽どき(琳譜)…無点


△いいですね。素直に春の景を詠んだ句という感じがします。文字通り新芽をみつけてときめいたのでしょう。始まりの予感がしますね。(小笠原玉虫)


48.原皮(もとかわ)を師に剥がされひの木神聖になる(琳譜)…無点


△「師に」がよく分からないのですが、気持ちのよいヒノキの香りを感じる句で、好きだなと思います。(小笠原玉虫)


49.汝の舌の長く伸びゆく木の芽時(鈴木桃宙)…無点


△何それこわい!!>< こわいけど好き。こういうオカルティックな句、非常に好きなのです。ここの「汝」はカメレオンとかそういう生き物じゃなくて、なんかよからぬあやかしか、よろしくない性癖を解き放とうとしている変態さんって気がしますね。(小笠原玉虫)


51.海も遊んでくれないヌーディスト・ビーチの背広男(前田獺太郎)…無点


△これは「こんなところでも解き放てなかった男」って感じがしますね。ヌーディストたちはおろか海とも遊べない、背広では。けど、こういうこだわりのある孤独者って、個人的には魅力を感じます。この異邦人感からはきっとクリエイティブな何かが生まれる。(小笠原玉虫)


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